初盆(新盆)の準備と当日の流れ|服装・お供え・お布施の考え方

しおん2026年08月13日

初盆(はつぼん・にいぼん)とは、四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆のことです。2026年でいえば、おおよそ6月25日ごろまでに亡くなられた方が今年の初盆にあたります。それより後の場合、今年ではなく来年が初盆です。

準備で迷いやすいのは、白提灯・服装・お布施の3つ。とくにお布施には公的な統計も定価も存在しません。この記事では、そこを曖昧にせずに書きます。

この記事でわかること

  • 今年が初盆にあたるかどうかの判断のしかた
  • 初盆に用意するものと、当日の流れ
  • お布施の考え方と、菩提寺への尋ね方
  • 宗派によって表書きが変わること(浄土真宗では「御霊前」を使いません)

初盆(新盆)とは、いつのお盆のことですか?

四十九日の法要を終えてから、最初に迎えるお盆です。呼び方は地域によって、はつぼん・にいぼん・あらぼん と分かれます。

大切なのは、四十九日が済んでいるかどうかという一点です。

今年が初盆にあたるかの判断

2026年のお盆(8月13日〜16日)を基準にすると、命日を1日目と数えて49日目が8月12日までに来るのは、2026年6月25日ごろまでに亡くなられた場合です。

  • 6月25日ごろまでに亡くなられた → 今年(2026年)が初盆
  • それ以降に亡くなられた → 四十九日がお盆に間に合わないため、来年(2027年)が初盆

なお、四十九日の数え方は地域によって差があります(逝去日の前日から数える地域もあります)。判断に迷ったら菩提寺(ぼだいじ)にお尋ねください。 お寺は日程を管理していますので、すぐに答えが出ます。

初盆には、何を準備すればよいですか?

通常のお盆より、丁寧に営むのが一般的です。

初盆の準備チェックリスト

早めに動くもの(1か月前〜)

僧侶への依頼が最優先です。 お盆は寺院がもっとも忙しい時期で、棚経(たなぎょう)の予定が先に埋まります。初盆の法要をお願いするなら、遅くとも1か月前には日程をご相談ください。

会食の場所を用意する場合も、この時期に押さえます。

白提灯(しろぢょうちん)

初盆だけに用いる、絵柄のない白い提灯です。故人が迷わず帰ってこられるようにという意味で、玄関先や仏壇の前に吊るします。

白提灯を使うのは初盆の年だけです。翌年からは絵柄の入った盆提灯を用います。

使い終えた白提灯の扱いは、地域と宗派で分かれます。送り火で燃やす、菩提寺に納める、小さくして自治体のルールで処分する——いずれの方法もあります。近年は火を焚けない住まいが増え、お寺に納める形が多くなっています。 ここは菩提寺にご確認ください。

当日までに用意するもの

  • お供え(果物、菓子、故人の好物、季節の花)
  • 返礼品(お越しくださる方の人数分。日持ちするもの)
  • お布施(後述します)
  • 精霊棚を設ける場合はその準備

浄土真宗では、精霊棚も白提灯も用いないのが本来です。 浄土真宗本願寺派は公式サイトで「特別な準備は必要ありません」「精霊棚、施餓鬼棚もいりません」と明記しています。ただし地域の慣習として提灯を飾る例もありますので、お寺にご相談ください。

当日は、どのような流れになりますか?

一般的な進み方をお示しします。地域と宗派で前後します。

順番 内容 目安の時間
1 ご親族が集まる 開始30分前
2 僧侶による読経(初盆法要) 30〜60分
3 焼香 施主から順に
4 僧侶の法話 10〜15分
5 お墓参り 30分程度
6 会食(お斎=おとき) 1〜2時間

お墓参りを組み込むなら、暑さ対策を先に決めてください。 8月中旬の日中は、高齢の方にとって危険な時間帯です。読経を朝の時間に設定し、お墓参りを早い時間に済ませる形が現実的です。

服装は、何を着ればよいですか?

立場によって変わります。

初盆の服装の目安

施主・ご遺族は、喪服または準喪服(黒のスーツ・ワンピース)が基本です。参列される方は、案内に「平服で」とあればそれに従います。

「平服」は普段着ではありません。 男性なら濃色のスーツに白いシャツ、女性なら黒・紺・グレーのワンピースやアンサンブルを指します。

暑さについて、現実的なことを申し上げます。上着は会場で着ればよいので、移動中は手に持って構いません。 半袖のシャツに上着を羽織る形も、いまは一般的です。無理をして体調を崩すほうが、はるかに困ります。

お布施は、いくら包めばよいですか?

はっきり申し上げます。お布施に定価はなく、公的な統計もありません。

インターネット上には「初盆のお布施は3万円〜5万円」といった金額が並んでいますが、その多くは出典が示されていないか、特定の事業者が集めた利用者アンケートです。全国を代表する調査ではありません。私たちも、根拠のない数字をお伝えすることはできません。

そのうえで、確かなことを3つ。

1. 菩提寺に直接尋ねてよい

失礼にはあたりません。「皆さまどのくらいお包みでしょうか」と伺えば、多くのお寺は目安を教えてくださいます。「お気持ちで」と返されたときは、「同じ地域の方はどのくらいが多いでしょうか」と重ねて伺うと、具体的な答えが返ってくることがあります。

2. お車代・御膳料は別に包む

僧侶に足を運んでいただく場合のお車代、会食を辞退された場合の御膳料は、お布施とは別の封筒にします。

3. 表書きは宗派で変わる

お布施の表書きは「御布施」が一般的です。

ただし浄土真宗では、「回向料」「読経料」「供養料」といった表書きは用いません。浄土真宗本願寺派はこれらを適切でないとしています。お布施は僧侶への対価ではなく、阿弥陀仏へのお供えである、という考え方によるものです。

招かれた側は、何を持っていけばよいですか?

お供え物、または現金を包みます。

表書きに注意してください

四十九日を過ぎているので、「御仏前」を用います。「御霊前」は四十九日までの表書きです。

そして、ここが見落とされやすいところです。

浄土真宗では、最初から「御霊前」を使いません。 浄土真宗本願寺派は、他家の葬儀や法要にお参りする際も「御霊前」ではなく「御仏前」を用いるべきとしています。「御供」「御香典」「御香資」も使えます。

理由は教えの根幹にあります。浄土真宗では往生即成仏——浄土に生まれることがそのまま仏になることである、と説きます。亡くなった時点ですでに仏さまですから、「霊」に供えるという表現を取らないのです。

ご訪問先の宗派がわからないときは、「御供」としておけば、どの宗派でも失礼になりません。

服装と滞在時間

案内に従います。滞在は法要と会食を含めて2〜3時間を見ておけば足ります。会食を辞退される場合は、その旨を事前にお伝えください。人数分の食事が用意されるためです。

初盆が済んだあとに、考えておきたいこと

初盆は、ご親族が最後にまとまって集まる機会になりがちです。

三回忌、七回忌と進むにつれて、集まる人数は確実に減っていきます。お墓のこれからについて話し合うなら、人が揃っているうちが現実的です。

  • お墓を誰が継ぐのか、決まっているか
  • 遠方に住むご家族が、この先お参りに来られるか
  • 年間の管理費を、誰が払い続けるのか

いま決める必要はありません。ただ「そのうち話そう」と思ったまま10年が過ぎることは、実際によく起こります。話の切り出し方については樹木葬に親族が反対したらでも触れています。

よくあるご質問

Q. 四十九日とお盆が重なりました。どちらを優先しますか?

A. 四十九日の法要が先です。四十九日が済んでいないうちに迎えるお盆は初盆になりませんので、初盆は翌年になります。同じ年に両方を営む必要はありません。

Q. 初盆に呼ぶのは、どこまでの範囲ですか?

A. 決まりはありません。ご家族と近しいご親族だけで営む形が一般的になってきています。葬儀に来てくださった方すべてをお招きする必要はありません。ご案内する範囲は、施主が決めて構いません。

Q. 遠方で、初盆に帰れません。

A. 参列できないことをお詫びする手紙を添えて、お供え物または「御仏前」をお送りする形が一般的です。日を改めてお参りに伺っても、まったく問題ありません。

Q. 初盆の法要をしない、という選択はありますか?

A. あります。法要を営む義務はありません。ご家族だけで手を合わせる形でも十分です。ただし菩提寺にお墓がある場合は、事前にひとことお伝えしておくと、あとの関係が保ちやすくなります。

Q. 白提灯は、翌年も使えますか?

A. 使いません。白提灯は初盆の年限りのものです。翌年からは絵柄の入った盆提灯を用います。処分の方法は地域と宗派で異なりますので、菩提寺にご確認ください。

Q. お墓がまだありません。初盆はどうすればよいですか?

A. お墓がなくても初盆は営めます。ご自宅で手を合わせる形で構いません。四十九日にお墓が間に合わないことは珍しくなく、一周忌や三回忌に合わせて納骨される方も多くいらっしゃいます。納骨の期限は法律にも定められていません。

まとめ

  • 初盆は四十九日を過ぎてから最初のお盆。2026年なら6月25日ごろまでに亡くなられた方が対象。それ以降は来年
  • 僧侶への依頼は1か月前までに。お盆は寺院がもっとも忙しい
  • お布施に定価はなく公的な統計もない。菩提寺に直接尋ねてよい。浄土真宗では「御霊前」「回向料」「読経料」「供養料」を用いない

出典

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最終更新日: 2026-08-08

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