合祀されない樹木葬とは?「永代供養」の落とし穴と契約書の確認方法
樹木葬2026年08月06日
樹木葬で「合祀(ごうし)されない」お墓は実在します。ただし「永代供養」と書いてあっても、合祀されない保証にはなりません。判断できるのはパンフレットではなく、使用規則(契約書)の「使用期限」の条項です。ここを読めば、何年後に合祀されるかがはっきりします。
この記事でわかること
- なぜ多くの霊園が13回忌・33回忌などで合祀に移すのか(経営上の本当の理由)
- 「永代供養」と「永代で個別」がまったく別物である理由
- 契約書のどの条項名を見れば、合祀の有無が分かるか
そもそも「合祀」とは、遺骨に何が起きることですか?
合祀とは、骨壺から遺骨を取り出し、他の方の遺骨と一緒に埋葬することです。
一度混ざってしまうと、どれがどなたの遺骨かを特定して取り出すことは、物理的にできなくなります。
樹木葬は、この点で大きく3つのタイプに分かれます。
- 合祀型 — 最初から他の方と一緒に埋葬する
- 集合型・個別型(期限あり) — 一定期間は個別、その後に合祀へ移す
- 個別型(期限なし) — 合祀に移さず、個別のまま
株式会社鎌倉新書の「樹木葬の消費者全国実態調査(2024年)」では、同社のお墓ポータルサイト『いいお墓』経由で樹木葬を購入した873名のうち18.7%が「最初から合祀される」タイプを選んでいました。
一方で、合祀されるまでの期間については回答が割れており、購入した本人も正確に把握しきれていない実態がうかがえます。
なお同社の「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」では、同社ポータルサイト『いいお墓』経由でお墓を購入した方の47.4%が樹木葬を選んでいました。選ぶ人が増えているぶん、確認漏れも増えやすいテーマです。
なぜ多くの霊園は13回忌や33回忌で合祀するのですか?
正直に申し上げます。区画を再利用するためです。
霊園の土地は有限です。1つの区画を永久に1家族が使い続ける契約ばかりになると、新しい方をお迎えできなくなり、収入も止まります。
それでも草刈り・清掃・水道代といった管理費用は、永久に発生し続けます。
厚生労働省の「墓地経営・管理の指針」も、合葬(合祀)にしない方式について、将来管理費用が不足する事態も考えられるため十分な基金の造成が必要になる、と指摘しています。
つまり合祀は、霊園そのものを永続させるための仕組みでもあります。決して悪意のある制度ではありません。
期限の区切りとしてよく使われるのが、13回忌(満12年)・17回忌(満16年)・33回忌(満32年)です。仏教で33回忌を「弔い上げ」とする慣習に合わせたものです。
ただし、ここで注意していただきたいのが起算日です。
契約日から数えるのか、最初のご納骨から数えるのか、最後のご納骨から数えるのか。これだけで、実際の年数が10年以上変わることがあります。
「永代供養」と「永代で個別」は、どう違うのですか?
まったくの別物です。ここが最大の落とし穴です。
永代供養とは、承継者がいなくても霊園やお寺が供養と管理を続けてくれることを指します。「個別のまま置き続ける」とは、ひとことも約束していません。
実際、「永代供養付き」とうたいながら、13回忌(満12年)を区切りに合祀へ移す霊園も少なくありません。合祀墓に移してからも供養は続くため、表示として間違ってはいないのです。
厚生労働省の指針も、「永代使用」と表示しながら実際には管理料の支払いが条件だったり、期限付きの更新制だったりする例があるとして、具体的な内容が正しく利用者に理解される必要があると注意を促しています。
国が名指しで注意している。それくらい、この言葉は誤解されやすいということです。
永代供養の仕組みそのものは永代供養とはで詳しく解説しています。
契約書のどこを見れば、合祀されるか分かりますか?
厚生労働省の「墓地経営・管理の指針」は、墓地の使用期限を次の4つの類型に整理しています。
- 無期限制 — 使用期限の定めがないもの
- 管理料継続制 — 使用期限の定めはないが、管理料が支払われなくなって一定期間(例えば3年)が経過すると使用権が消滅し、納骨堂や合葬墓などへ改葬される定めがあるもの
- 有期限制 — 30年などの期限があり、経過後は納骨堂や合葬墓へ改葬される定めがあるもの
- 有期限更新制 — 3に加え、期限経過後も、利用者が明らかで管理料が納められている場合には、利用者の申し出があれば必ず更新するという条件を付けたもの
「合祀されない」と言い切れるのは、1か、実質的には4です。
ただし4は、利用者が誰か分かっていて管理料が納められていることが前提です。連絡が取れなくなれば更新されません。
見学のときは、パンフレットではなく使用規則(使用契約約款)そのものを見せてもらってください。そのうえで、次の条項名を探します。
- 使用期間・使用期限 — 年数と、その起算日
- 使用権の消滅・使用許可の取消し — 何が起きると権利が消えるのか
- 改葬・焼骨の合葬(合祀) — 期限を過ぎたあと、どこへ移されるのか
- 管理料(年間管理費・護持費) — 何年滞納すると権利が消滅するのか
- 承継 — 承継者がいなくなったときの扱い
そのうえで、口頭で3つ確認してください。
- 期限の起算日は、契約日・最初の納骨・最後の納骨のどれですか
- 管理料を払い続ければ期限は延びますか。更新料はいくらですか
- 承継者がいなくなったら、何年後にどうなりますか
答えが書面のどこに書いてあるかまで指し示せる霊園なら、まず信頼できます。逆に「うちは合祀しませんから大丈夫ですよ」と口頭で流される場合は、書面での確認をお願いしてください。
合祀されたあとで、やっぱり戻したいと言えますか?
事実上できません。
他の方の遺骨と混ざるため、特定して取り出すことが物理的に不可能になるからです。
合葬式墓地をめぐっては、ご遺族から遺骨の返還を求められた事例が裁判になったこともあります(公益社団法人全日本墓園協会「墓地の経営・管理に関するFAQ」)。
骨壺のまま安置されていた段階なら返還の余地は残りますが、他の方の遺骨と混ざったあとは、その余地すらなくなります。
もうひとつ知っておいていただきたいのが、承継者が途絶えて霊園と連絡が取れなくなった場合です。
このとき霊園は、「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第3条にもとづき、官報に掲載し、現地の見やすい場所に立札を1年間掲示したうえで、申し出がなければ改葬の許可を申請できます。
法律上まったく正当な手続きですが、ご家族が気づかないうちに進む可能性はあります。
だからこそ、合祀の有無は「そのときになったら考える」ができません。契約の時点でしか決められないのです。
跡継ぎの問題についてはお墓の跡継ぎがいないときもあわせてご覧ください。
樹木葬あじさい霊園は、いつか合祀に移りますか?
移りません。期限を設けた合祀への移行は行っておらず、永代で個別のままです。
年間護持費も0円です。永代管理料は初回の30,000円(税込33,000円)のみで、以降のご請求はありません。
※2025年11月開設の第2区画の価格です。石板彫刻は白御影石を選んだ場合の総額で、桜・黒(税込48,400円)または緑(税込66,000円)をお選びの場合は差額が加算されます。
第2区画の総額(永代管理料+区画使用料+石板彫刻・白御影石)
- 1霊 290,000円(税込319,000円)
- 2霊 390,000円(税込429,000円)
- 3霊 490,000円(税込539,000円)
- 4〜8霊 540,000円(税込594,000円)
この金額に永代管理料が含まれています。あとから管理料を請求することはありません。
樹木葬全体の費用相場は樹木葬の費用相場と内訳で解説しています。
なぜ合祀に移さなくても運営できるのですか?
ご遺骨を粉骨(ふんこつ)して土に還す方式だからです。
骨壺のまま安置する方式と違い、区画を小さく設計できます。そのぶん造成費と維持費が抑えられます。
鎌倉新書の調査による樹木葬の平均購入金額は71.7万円(2026年・『いいお墓』経由の購入者)。当園は1霊で税込319,000円です。
厚生労働省の指針が指摘する「合葬にしない場合の管理費用不足」に対しては、区画あたりの造成費・維持費そのものを小さくする設計で備えています。
もとは田んぼだった土地に、ご菩提を弔うためあじさいを植えたのが始まりの霊園です。宗派は問わず、檀家になる必要もありません。
園内の様子や日々の手入れについてはあじさい霊園の特徴をご覧ください。
その代わりの制約も、正直にお伝えします
粉骨して土に還すため、一度ご納骨したご遺骨は取り出すことができません。
将来お墓を引っ越したい(改葬したい)、手元供養に一部を残したい、というご希望がある場合は、ご納骨の前に決めていただく必要があります。
「合祀されない」ことと「取り出せる」ことは、別の話です。当園は前者を選び、後者を手放しています。ここは正直にお伝えしたうえで、ご判断いただきたい点です。
粉骨の仕組みは粉骨とは、その他の注意点は樹木葬のデメリット7つをご覧ください。
よくあるご質問
Q. 「永代供養」と書いてあれば合祀されないのですか?
A. いいえ。永代供養は供養と管理を続ける約束であり、個別のまま置く約束ではありません。厚生労働省も、表示と実際の内容が異なる例があるとして注意を促しています。
Q. 「13回忌まで」と書かれていました。これは何年後ですか?
A. 13回忌は亡くなってから満12年後です。ただし起算日が最後のご納骨日の場合、ご夫婦ならお二人目のご納骨から数えます。必ず書面で確認してください。
Q. 管理料を払い続ければ、合祀されずに済みますか?
A. 霊園によります。管理料の支払いが条件の「管理料継続制」なら継続しますが、期限が固定された「有期限制」では、払っていても期限で合祀されます。
Q. あじさい霊園はペットも一緒に入れますか?
A. 可能です。人間と一緒のご納骨ならペットの納骨料は無料で、粉骨料のみ1霊10,000円(税込11,000円)からとなります。詳しくはペットと一緒の樹木葬をご覧ください。
まとめ
- 合祀されない樹木葬は実在するが、「永代供養」という表示だけでは判断できない
- 多くの霊園が期限を設けるのは区画を再利用して霊園を永続させるため。それ自体は不正ではない
- 厚生労働省の指針は使用期限を4類型に整理している。「無期限制」か「有期限更新制」かを使用規則で確認する
- 「有期限更新制」でも、利用者が明らかで管理料が納められていることが更新の前提になる
- 見るべき条項名は「使用期間」「使用権の消滅」「改葬・焼骨の合葬」「管理料」「承継」の5つ
- 合祀後は遺骨の特定が不可能になるため、契約の時点でしか決められない
出典
- 厚生労働省「墓地経営・管理の指針等について」(平成12年12月6日 生衛発第1764号)
- 公益社団法人全日本墓園協会「平成28年度厚労科研費研究に伴う『墓地の経営・管理に関するFAQ』」
- 株式会社鎌倉新書「樹木葬の消費者全国実態調査(2024年)」
- 株式会社鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」
- 墓地、埋葬等に関する法律施行規則(昭和23年厚生省令第24号)
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樹木葬あじさい霊園(山口県周南市下上2215-1・岩屋寺に隣接/JR新南陽駅から車で約9分)
公式サイト: 樹木葬あじさい霊園 / 運営: 株式会社原田屋
お電話: 0120-976-864
監修: 株式会社原田屋(山口県周南市・創業108年)
最終更新日: 2026-08-04

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