手元供養とは?遺骨を分けて手元に残す方法と費用・分骨証明書

海洋散骨2026年08月01日

手元供養(てもとくよう)とは、ご遺骨の全部ではなく一部だけを、ミニ骨壺やペンダントに納めてお手元に残す供養の方法です。

ご遺骨をご自宅で保管すること自体は、法律で禁止されていません。

散骨や樹木葬と組み合わせれば、「全部撒いてしまうのは、やっぱり寂しい」というお気持ちを無理に押し殺さずにすみます。

この記事でわかること

  • 手元供養の具体的な方法(ミニ骨壺・遺骨ペンダント・分骨)と法律上の扱い
  • 分骨証明書がいるとき・いらないとき、費用の目安
  • 手元に残したご遺骨を、将来どこへ納めるかの考え方

手元供養とは、どんな供養の方法ですか?

ご遺骨のすべてをお墓に納めたり撒いたりするのではなく、ごく一部を手元に残して、ご自宅で日々手を合わせる供養のことです。

仏壇のそばに小さな骨壺を置く方もいれば、ペンダントに納めて身につける方もいらっしゃいます。

「お墓を持たない」という選択ではありません。お墓や散骨と併用するのが、むしろ一般的です。

なぜ今、手元供養を選ぶ方が増えているのか

ひとつは、散骨や樹木葬を検討する方が増えたためです。

海に撒く、土に還す——考え方には納得している。それでも、いざ決めるとなると手が止まる。

「本当に全部でいいのだろうか」

当社にも、この一言をおっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。手元供養は、その迷いに対する現実的な答えのひとつです。

もうひとつは、遠方に住むご家族が「お参りに行けない」という事情です。ご実家のお墓は守りつつ、少量だけ手元に置いてお参りする、という形を選ばれる方もいらっしゃいます。

手元供養は法律で問題ないのですか?

ご遺骨をご自宅で保管することを禁じる法律はありません。

注意が必要なのは「埋める」場合です。「墓地、埋葬等に関する法律」(墓地埋葬法)第4条は、焼骨の埋蔵を墓地以外の区域で行ってはならないと定めています(e-Gov法令検索)。

つまり、ご自宅のお庭に埋めるのは認められていません。室内で保管するのは問題ない、とお考えください。

また、ご遺骨を捨てたり放置したりすると、刑法第190条(死体損壊等)に問われる可能性があります。手元に残す以上は、最後まで責任をもって行き先を決めておくことが大切です。

手元供養にはどんな方法がありますか?

大きく3つに分かれます。

ミニ骨壺・ミニ仏壇に納める

手のひらに乗るくらいの小さな骨壺に、喉仏(のどぼとけ)やひとにぎり分を納める方法です。

インテリアになじむ陶器製やガラス製が多く、仏壇がないご家庭でも置きやすいのが特徴です。

遺骨ペンダント・アクセサリーにする

粉骨(ふんこつ)したご遺骨をごく少量、ペンダントや指輪の内部に納めます。量は耳かき数杯ほどです。

外出先でも身につけていられるため、「そばにいてほしい」というお気持ちに最も近い形といえます。

なお、ご遺骨から炭素を取り出し、人工的にダイヤモンドを合成する方法もあります。遺骨をそのまま加工するわけではなく、抽出した炭素を黒鉛にしたうえで、高温高圧法で結晶化させる工程です。

ただし製作には焼骨の4分の1〜5分の1にあたる300g前後が必要とされ、費用も0.2カラットで40万円台〜と高額です。

ごく少量を手元に残す方法とは前提が異なりますので、別の選択肢としてお考えください。

分骨して、大部分は別の場所へ納める

手元供養を前提にする場合、ご遺骨を「手元に残す分」と「納める分・撒く分」に分けます。これを分骨(ぶんこつ)といいます。

分ける作業は、火葬場での収骨時に行うのが最もかんたんです。

ただし、当日いきなりはできません。分骨用の小さな骨壺を必要な数だけそろえておく必要があるため、お葬式の打ち合わせの段階で葬儀社に伝えておいてください。

すでにお墓に納めている場合は、いったん取り出す作業が必要になります。

ご遺骨を細かくパウダー状にする粉骨を行うと、少量を正確に分けやすくなり、アクセサリーにも納めやすくなります。

分骨証明書は必要ですか?

手元に置くだけであれば、分骨証明書は法律上の義務ではありません。

ただし、分骨したご遺骨をお墓や納骨堂に納めるときは、この証明書を納骨先の管理者に提出することが義務づけられています。

「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第5条第2項に、焼骨の分骨を埋蔵し、または収蔵を委託しようとする者は墓地等の管理者に書類を提出しなければならない、と定められているためです(e-Gov法令検索)。

将来お墓や霊園に納める可能性が少しでもあるなら、必ず取っておいてください。

発行してもらう先は、分骨するタイミングによって変わります。

分骨するタイミング 発行してもらう先
火葬のとき 火葬場の管理者(火葬証明書(分骨用)と呼ぶ場合もあります)
すでにお墓に納めた後 墓地・霊園の管理者(寺院なら寺務所、民営霊園なら管理事務所)

手数料は1通あたり数百円程度とされています。市区町村や施設によって異なりますので、事前にご確認ください。

火葬のときに分けるなら、必要な枚数を当日その場で発行してもらうのが確実です。あとから遡って取ろうとすると、手間が増えます。

手元供養の費用はいくらかかりますか?

手元供養品そのものは、選ぶ品によって価格の幅が大きくなります。

ミニ骨壺は3,000円台の量産品から、素材やデザインにこだわったもので3万円前後まで。遺骨ペンダントは、ステンレスやシルバーなら1万円以下から、18金・プラチナ・ガラス工芸なら3万円〜10万円程度が目安とされています。

ミニ骨壺と遺骨ペンダントを両方そろえる場合は、合わせて3万円〜10万円程度をみておくと安心です(デザインや素材により大きく変動します)。

これに加えて、状況によって次の費用がかかります。

項目 費用の目安
分骨証明書の発行 1通数百円程度
納骨後に取り出す場合の墓石の開閉 30,000円〜50,000円程度(1柱あたり。石材店により異なります)
閉眼・開眼供養のお布施 各3万円〜5万円程度(閉眼供養は3万円〜10万円とする例もあります。宗派・地域により異なります)

火葬の当日に分けておけば、墓石の開閉費用と閉眼・開眼供養のお布施はかかりません。

手元供養を考えているなら、お葬式の段階で葬儀社に伝えておくのが一番負担が軽くなります。

なお、当社の海洋散骨では、代行プランが60,000円(税込66,000円)〜、貸切クルーズ(3名まで)が150,000円(税込165,000円)〜となっています。2柱目以降の粉骨は30,000円(税込33,000円)〜です。

手元供養のデメリットは何ですか?

正直に申し上げます。手元供養には、あとから困りやすい点があります。

1. ご家族の理解が得られないことがある

「仏壇に置くべきだ」「早く納骨すべきだ」というお考えの親族もいらっしゃいます。分骨は仏教上も古くから行われてきたことですが、感情の問題です。事前に相談されることをおすすめします。

2. 手元供養をしている方が亡くなった後、行き先が決まらない

これが最も多いご相談です。ご自身が持っている間はよくても、その後を引き継ぐ人がいないと、ご遺骨だけが残ってしまいます。

3. 一度分けた遺骨を戻すのは手間がかかる

散骨してしまえば、当然戻せません。「どのくらい残すか」は、後から増やせないものとして決めてください。

4. 紛失・破損のおそれ

ペンダントは特に、外出先での紛失例があります。ごく少量に留め、残りは別途保管される方が安心です。

手元に残した遺骨は、将来どうすればいいですか?

手元供養は「最終形」ではなく「一時的な形」だと考えると、答えが出やすくなります。

多くの場合、次のいずれかに落ち着きます。

  • お子さまやお孫さまが引き継ぐ
  • 樹木葬などの永代供養墓に納める
  • 海洋散骨で撒く

大切なのは、ご自身が元気なうちに「その後」を決めて、書き残しておくことです。エンディングノートや遺言書に、保管場所と希望する行き先を書いておくだけで、ご家族の負担はまったく違ってきます。

「どこに納めるか決めていない」ままご遺骨だけが残るのが、いちばん困る形です。

散骨と樹木葬、両方と組み合わせられますか?

はい、できます。

当社(株式会社原田屋)は、山口県周南市で樹木葬あじさい霊園と周南海洋散骨センターの両方を運営しています。そのため、次のような組み合わせのご相談を承っています。

  • ご遺骨の大部分を海洋散骨し、ペンダントに少量だけ残す
  • 手元供養分を残し、残りは樹木葬あじさい霊園へ納める
  • 一度手元供養をして、数年後に落ち着いてから散骨または樹木葬へ

樹木葬あじさい霊園は、山口県周南市下上2215-1(岩屋寺に隣接)にあります。

1霊用の区画は石板の彫刻込みで総額290,000円(税込319,000円)、年間護持費は0円です。この総額は永代管理料・区画使用料・石板彫刻(白御影石)を合わせた金額で、石板の石種を桜・黒・緑に変更される場合はその差額が加わります。

※2025年11月開設の第2区画の価格です。

期限を設けて合祀(ごうし・他の方のご遺骨と一緒にすること)へ移す運用は行っていません。霊園そのものの詳細は樹木葬あじさい霊園の特徴をご覧ください。

散骨と樹木葬を別々の業者に頼むと、粉骨を二度依頼したり、書類を別々に揃えたりと手間が増えます。一箇所でご相談いただければ、全体の流れを一度に組み立てられます。

よくあるご質問

Q. 手元供養に分骨証明書は必ず必要ですか?

A. 手元に置くだけなら法律上の義務はありません。ただし、分骨したご遺骨をお墓や納骨堂に納める際は、墓地埋葬法施行規則第5条第2項により証明書の提出が義務づけられています。将来納骨する可能性があるなら、火葬のときに受け取っておいてください。

Q. 遺骨を自宅の庭に埋めてもいいですか?

A. できません。焼骨の埋蔵は墓地以外の区域では認められていません(墓地埋葬法第4条)。室内で保管する分には問題ありません。

Q. 手元に残す遺骨は、どのくらいの量が目安ですか?

A. 決まりはありません。ペンダントなら耳かき数杯ほど、ミニ骨壺なら喉仏やひとにぎり分が目安です。後から増やせない点にご注意ください。

Q. 手元供養していた遺骨を、あとから散骨や樹木葬にできますか?

A. できます。当社では手元供養分を残して散骨し、後日その分を樹木葬へ納めるご相談も承っています。順番はご家族のペースで構いません。

まとめ

  • 手元供養とは、ご遺骨の一部だけをミニ骨壺やペンダントに納めて手元に残す供養。自宅での保管は違法ではありません
  • ただし庭に埋めることは墓地埋葬法第4条により認められていません
  • 分骨証明書は手元供養だけなら不要ですが、将来お墓や納骨堂に納めるなら提出が義務づけられています。火葬のときに取得を
  • 分けるなら火葬当日が最も費用も手間も少なくてすみます
  • 手元に残した遺骨の「その後」を、元気なうちに決めて書き残しておくことがいちばんの備えです

関連記事

▼手元供養と散骨・樹木葬の組み合わせ、周南市でご相談いただけます

「どのくらい残すか」「残した分をどうするか」は、ご事情によって答えが変わります。無理におすすめはいたしませんので、迷っている段階でお気軽にお声かけください。

監修: 株式会社原田屋(山口県周南市・創業108年)

最終更新日: 2026-08-04

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


© 2025 HARADAYA OFFICIAL BLOG